漆野淳哉 コラム Vol.077. 【「それでも世界は美しい】
みなさん、こんにちは。
早いもので、もう12月ですが、いかがお過ごしでしょうか? 大きな声では言えませんが、私はこのところ、ちょっと暇になってしまいまして、連日、アニメなどを観ていました。で、思ったのですが、なかなかカッコいいアニメでも、なんていいますか、主題歌とか、挿入歌とかがいまいちだと、アニメの魅力もなんとなく、半減してしまうような感じがしました。逆に、アニメ自体、いまいちでも、主題歌や挿入歌がいいと、アニメの魅力も倍増するのではないかと思います。かなり古い例で恐縮ですが、『超時空要塞マクロス』に「愛・おぼえていますか」という歌がありました。太古のラブソングという設定だったと思いますが、結構、ヒットしたのではなかったでしょうか?
そんな感じで、僭越ながら、主題歌や挿入歌がいいなと思ったアニメをひとつ、挙げさせていただきますと、「それでも世界は美しい」というアニメです。原作は少女マンガで、内容もそんな感じですが、挿入歌の『アメフラシの歌〜Beautiful Rain〜』という歌が、なかなかいい場面で流れて、アニメと挿入歌が一体となった感じで、とても効果的で、感動的でもありました。主演の声優、前田玲奈さん自らが歌っているということもあって、一層アニメも歌も引き立ったのではないかと思います。前田玲奈さんが歌うエンディングテーマもなかなかです。こういうアニメを観ると、歌の力を感じさせられます。
私事で恐縮ですが、いつだったか、鳥海さんに相談して、今井麻美さんの「紅任侠道」という歌を作っていただいたことがありますが、なかなか渋い挿入歌となっていますので、機会がありましたら、ぜひ聞いていただければと思います。
今日は、「それでも世界は美しい」ということで、アニメの挿入歌の話をさせていただきましたが、アニメではなく、塩ノ谷早耶香さんの歌に、たまたまですが、「それでも世界は美しい」という同タイトルの歌があります。なんていいますか、タイトルだけでも、何かしら感じてしまうのは私だけでしょうか?
Yet it does move.「それでも地球は回ってる」と言ったのは、ガリレオですが、「それでも世界は美しい」とは、それくらい意味深いフレーズではないかと思います。前々回のコラムでは、パリのテロ事件のことを取り上げました。パリのテロだと大きく取り上げられますが、中東では、連日のように壮絶なテロや戦闘が行なわれています。抜けるような青空を背景に、ミサイルや銃弾が飛び交い、美しい世界を破壊して、多くの尊い命が奪われています。
「それでも世界は美しい」。逆に言うと、人間の世界は醜くても、神が与えたこの世界は美しいということでしょうか。学校でも社会でも、暴力は正しくないことを教えていますが、国や政治では、暴力がまかり通る。おかしな世の中です。話し合いで解決できるのに、話し合いだと、まったくお金にならず、困る連中がいる訳で、なんとか戦争に持ち込もうと、必死のようです。人の命をなんとも思わない、邪悪な連中がいる訳です。「今の戦争は一部の人間の強欲から起こっているもので、一般の人はどの国でも平和を望んでいます
とオノ・ヨーコさんも言っていますが、ほんとにその通りだと思います。もういい加減にしてほしいと思います。世界も美しいですが、本来、人の心もそれに見合って、美しいのではないかと思います。塩ノ谷早耶香さんの「それでも世界は美しい」は、さりげなく、そんな狂った世界に言及しながらも、人の心の美しさを切々と歌っているような感動的なラブソングではないかと思います。というわけで、なんか、とりとめもない話になってしまいましたが、今日は、このへんで。それではまた。
作曲家 須田悦弘コラム
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ファンクションについて~音楽理論の巻
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皆様こんにちは、須田です。
ついに今年も残すところあと3週間。
去年もこんなことを書いていた記憶があります。
当初、このコラムは10回の予定だったのですが、
2回も年末を迎えることになるとは!驚きです。
もちろん嬉しい方の。
先日、楽曲提供させていただいた声優さんのライブにご招待いただいたのですが、
その時お会いした作曲家さんに、「コラム読んでます!」と言っていただけました。
理論のことが面白いです!とも、おっしゃっていました。
イマイチ、理論の周辺のことばかりウロウロしていた気がしますので、
今回は、具体的なことを一つだけ、書こうと思います。
度数表記が苦手という方もいらっしゃるので、キーをCにします。
皆様は、コードのファンクション=functionを、どのように覚えていらっしゃいますか?
私が25年くらい前に市販の理論書で読んだ時には、こうなっていました。
C:トニック
Dm:サブドミナント
Em:トニック
F:サブドミナント
G:ドミナント
Am:トニック
Bm_♭5:ドミナント
それから十数年後に通ったスクールで習ったファンクションは、こうです。
C:トニック
Dm:サブドミナント
Em:ドミナント
F:サブドミナント
G:ドミナント
Am:トニック
Bm♭5:サブドミナント
そして、今ではこの、後者のほうで、自分でも理論を教えております。
教えているということは、信じて疑っていないということでございます。
この続きは、次回か、次次回あたりに書こうと思います。
最後にもうひとつ。
今年に限って、2週連続で、12個入りのリンゴをもらいました。
そして何と、近所に住む親のところにも36個入りのリンゴが届きました。
今初めて足し算しますが、60個ですね。
ご近所に配り歩いていますが、まだまだ余っています。
取りに来たいという方がいらっしゃいましたら、是非お分けします!
ではでは、また来週!
須田悦弘