作曲家 須田悦弘コラム

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E-Mu Proteus/2 Orchestral の想い出

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皆様こんにちは、須田です。

ついに東京らしい夏の陽気になりました。来るぞ、来るぞ、と思ってはいましたが。 でも、まだまだなハズです。確か、夜中でも25℃どころか、 最近は一瞬たりとも30℃も下回らない日があったり、そんな恐怖が控えているはず。 そんな中、先週お知らせさせていただいた劇版の仕事を継続しております。

制作していく中で、どうしても手持ちの音源だけでは満足できないことがあり、 ここ数年放っておいたハード音源、PROTEUS2 ORCHESTALの電源を入れました。 オーケストラ音源の往年の名器です。

写真

この音源を知ったのは、リリース直後の1990年くらい。 当時学生だった私が、親戚(といっても、遥か遥か遠いご縁)の作編曲家のお宅にお邪魔した時です。

MacintoshやオープンリールのMTR、AKAIのサンプラーなど、壁一面、 いや、壁3面くらいに積み上げられた、数えきれない機材の中に、贅沢にも2台置いてありました。 生オーケストラの音に興味があった私は、一瞬でProteus/2 Orchestralに魅了されました。

とは言っても、学生の私に、そう簡単に買えるはずも無く、そして、無理して買った所で 他に機材などほとんど持っていなかった私には使いこなせる訳でもなく、憧れのまま。 月日は流れソフトシンセが全盛になったころ、ネットオークションでProteus/2 Orchestralを見つけ、 懐かしさのあまり、特に使うアテもなく落札し、我が家にやってきました。 妙に嬉しかったですね、憧れだった学園のアイドルと、10年後に付き合えたような? 試奏して懐かしさに浸った後、仕事ではやはり利便性に勝るソフト音源を使用し、 Proteus/2 Orchestralはラックの「飾り物」になっていたのですが、 今回改めて使ってみて、やはり良い物は良い!好みも、もちろん有るのでしょうけれど。

そんなProteus/2 Orchestralの音が、劇版で活躍するのが楽しみです!

では、また来週!  

 

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作詞家 漆野淳哉 コラム Vol.057. 【里山カフェ】

みなさん、こんにちは。

いきなりですが、みなさんは、CAFÉは、お好きでしょうか? 音楽の仕事ではないですが、写真の仕事で、里山カフェに行ってきました。

なんていいますか、気分爽快でした。 郊外の海辺だったり、山道を歩いて、えっ、こんな山の中に?と思うような場所にあるカフェだったり、 当たり前ですが、景色もいいし、静かで、自然に囲まれていて、なんとなくホッとします。 また、わざわざ里山でカフェをやっている人たちも、もともと都会に住んでいた人だったりで、 好きだからやってるみたいな感じで、それがとても自然な感じで、好きな場所で、 やりたいことをしているという、そんな雰囲気といいますか、充実感が伝わってきました。

  57-1   やりたいことをやって楽しんでいる人は、みな輝いていると思います。

ま、私も好きで歌詞を書いたり、写真を撮ってるわけですが、仕事でもなんでも、 自分がやりたいか、やりたくないかというのは、ものすごく大切なことではないかと思います。

なんていいますか、少なくとも、そこだけは、徹底してこだわって来たような気がします。 なので、やりたいことができるということは、この上なく、幸せなことで、 常に感謝の法則だけは、忘れないようにしたいと思っています。

少し話が変わるかもですが、ドイツが生んだ天才ニーチェは、 いつの時代でも、人は自由人か奴隷に分かれる、みたいなことを言っています。

そして、1日の2/3を自分のために持っていない人は奴隷である、とまで言っています。 ちょっと言い過ぎな感じもしないでもないですが、これに当てはめると、 私も、かつて奴隷だった時期もあり、ちょっと考えさせられる内容ではないかと思います。 前回のコラムで、人間の歴史は、王と庶民と奴隷の歴史、みたいな話をさせていただきましたが、 ニーチェに言わせれば、現代人の多くは、庶民というよりは、実質的には、 奴隷になってしまいそうな感じがします。(>_<)

以前にも、お話しをさせていただいたかと思いますが、これだけ、技術革新が進んで、 飛躍的に生産力が向上して、便利で豊かな時代になっているのに、労働時間が減らないどころか、 増えているというのは、単純に考えても、おかしくないでしょうか? 暮らしだって、豊かになっていないと思います。 目先のことも大事ですが、あんまり忙しすぎて、目先のことでいっぱいいっぱいになると、 思考停止に陥りやすいのではないかと思います。

それでも、ちゃんと自分のやりたいことをやって、人生を楽しんでいる人が、増えつつあるのは、 希望の兆しではないかと思います。

ちょっと大げさかもですが、人類は、1万5000年ほど前には、狩猟生活から農耕の生活へと 変化を遂げて農業革命となり、近世には、ようやく産業革命となりましたが、 現在は、空前の情報化時代となって、これからは、 意識革命(Consciousness☆Revolution)が急速に進んでいくのではないかと思っています。

そうすれば、みんなが世の中のことをまともに考え始めて、そのカラクリに気づいて、 ゆくゆくは、労働時間も大幅に減って、歴然とした貧富の差もなくなり、 誰もが里山カフェで、のんびりと過ごせる時間も増えるのではないかと思います。 里山カフェで思い出しましたが、学生時代にちょっとかじったことがある19世紀の米人作家で、 ヘンリー・D・ソローという人がいます。森の中に丸太小屋を建てて、自給自足の生活をして、 『Walden~森の生活』というエッセイを書いた著者ですが、この作品の中には、 珠玉の言葉や思想が散りばめられていて、かなり影響を受けたかもです。 ふと、もう一度読み返したくなりました。

という訳で、今回は、里山カフェの話から、いきなり、ニーチェや意識革命の話となってしまいましたが、 二度と来ない日々を楽しんで過ごせたらと思います。

それでは今日は、このヘソで。

 (^c 漆野淳哉 57-2