T&E Corporation コラム 2023年2月23日

 

■桜井和寿 × 稲葉浩志 / Vocalist対談

B’zのYoutubeチェンネルで、稲葉浩志氏が桜井和寿氏と対談しているのを
たまたま見つけ、覗いてみました。
この2大ヴォーカリストですから、お互いが賞賛し合うのかと思いきや、
終始、ライブでの声の不安ごとやコンディション作りの難しさなどの言及しており、「こんなトップクラスの人でも声の悩みもあり、ライブに対する準備の大変さがあるのだなあ」とつくづく感じれずにはいられませんでした。
彼らの音楽が好きか嫌いは別として、現在ヴォーカリストとして頑張っている方にとって、なんだか「救われる」というか、何というか、そんな風に感じました。
一度是非見てみて頂きたい対談だと思いました。

 


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■プチ音楽用語講座

 作詞家、作曲家として仕事をしていくうえで、絶対に知っていて欲しい音楽用語のご紹介です。

 「そんなこと知ってるよ!」と思う方も多いかと思いますが、意外と知らないままでいる事も多いものです。


・TD

TDとは、トラックダウンの事です。

ミックスという言い方もします。

アレンジャーが納品した、パラデータを、エンジニアがミックス(混ぜ合わせ)て2mixにまとめる作業の事です。

通常、プロデューサーもしくは、ディレクターとアレンジャーが立ち合い、細かい部分をチェックしていく場合が
多いです。

・2mix(ツーミックス)
音楽データにおける、右左2つのトラックの事。

 

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■ディレクター・プロデューサー

ディレクターとプロデューサーの違いというと、少し曖昧なところがあるかと思います。

通常プロデューサーは、そのアーティストや、音楽企画の総指揮を執り、責任者で、ディレクターは、レコーディング現場での進行を監督する、いわゆるディレクションが役目になるかと思います。

ただ、このボーダーラインが曖昧で、プロデューサー自らがレコーディングを監督する事もあれば、企画から進行全てを殆どディレクターが行い、最終的にOKを出すのがプロデューサーというケースもある様です。

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■頭の中で鳴り響く曲

何故か同じ曲が一日中離れずに頭でなっている事がありますね。

作曲家や編曲家の場合、自分の制作中の音がずっと離れないのは良くある事
ですが、そうでない曲がずっと鳴りやまない事もあります。

特に、その曲が特に好きでも何でも無いにも関わらず、ずっと鳴っているとあまり気持ちの良いものではありません。

そんな場合は、何か他に自分の好きな曲を聴きまくって、そちらに頭を占領させるしかありません。

ただそんな時に、何も頭に鳴っていない静かな時間はどうやって作れば良いのでしょうか。

良い方法があれば是非教えて頂きたいと思います。


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■「ラストダンスはヘイジュード」ザ・キングトーンズ

ザ・キングトーンズの「ラストダンスはヘイジュード」は、ザ・ドリフターズの
「ラストダンスは私に(Save the last dance for me)」とザ・ビートルズの
「ヘイジュード(Hey Jude)」が合体した曲です。

その昔、ザ・ビートルズのポール・マッカートニーが「ヘイジュード」は「ラストダンスは私に」にインスパイアされて出来たとのインタビューを見つけ、大瀧詠一氏がプロデュースし、2曲をくっつけてしまったという楽曲です。

確かに、2曲は似ていますね。

また、どちらも世界的に大ヒットをしました。

こんなに似た曲がどちらも大ヒットしたというのも驚きでしたけど、大滝さんがいなければ、そこまで似ている事に気づかなかったかも知れません。


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■映画「アマデウス(Amadeus)」

1984年に公開された名作映画です。

モーツアルト(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)の生涯を
アントニオ・サリエリの視点で描いた作品です。

モーツアルトの才能が素晴らしい故、その才能に常に嫉妬しているサリエリですが、その映画シーンの一つに、モーツアルトの書下ろしのオーケストラの楽譜をみて、「素晴らしい!」と感嘆する場面があります。

それを見ていつも思うのが、オーケストラの楽譜を見るだけで「それが素晴らしいのが分かる貴方も素晴らしんですけど」と。

現代は、シーケンサーに始まり、DAWソフトがあるので、多くのトラックを同時に鳴らして確認する事が出来ます。

ある意味、現代の作曲・編曲家は恵まれている訳ですが、もし我々がモーツアルトの時代に生まれていれば、作曲家・編曲家になれなかった人が多い事だと思います。


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■björk (ビョーク 「hidden place」

mode(モード)、いわゆる「church mode scale」 はクラシックでも良く使用されますし、現代ポピュラーの歌ものでさえも、使用されるケースがあります。

特に、「Dorian Scale」や「Mixolydian scale」ポピュラーでも比較的使いやすい
スケールですね。

今回紹介するのは、björk (ビョーク)の 「hidden place」という楽曲。

この曲、何と「Locrian scale」で出来ております。

個人的に「Locrian scale」を歌もので聴いた事は、この曲以外にありません。

作曲家を目指す方は、鍵盤の前に座って是非スケールを確認してみて下さい。

もし、「Locrian scale」を使用した楽曲(歌もの)を他に発見した方は、是非お知らせ頂きたいです。


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