今回は、2022年5月18日に発売されました、AKB48 59th シングル 「元カレです」
に収録されております「壊さなきゃいけないもの」を作曲されました、嶋田啓介さんに
インタビューさせて頂きます。

 


Q: リリースおめでとう御座います。
勿論、今回が初めてのリリースではないですが、まずは率直なご感想をお願い致します。

A: シングルへの収録、そして実写でMVとなったのは「壊さなきゃいけないもの」が初めてだったので、
発表を心待ちにしていました。MVを観た時の心躍る感覚は、これから先もずっと忘れられないと思います。
そしてこの曲は、歌っておられる岡田奈々さんが「第4回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で優勝して勝ち取られたソロ曲。
そんな特別な楽曲に選ばれた事も嬉しかったですね。

 


Q: 今回の楽曲制作中に苦労したこと、心がけたこと等、エピソードは御座いますか?

A: まず“自分自身に響く楽曲を作ろう”と思って制作していました。
この楽曲の制作時は、手応えのある作品は作れているけれど結果が伴わない時期で。
あまり得意でないジャンルにチャレンジしてみたり、引き出しの外から色々取り入れてみたりと試行錯誤してたんです。
あれこれと悩む中で、原点回帰じゃないけど、いったん開き直ろうと。
そんな風に回り道をしてみたことも含めて良かったんだと思います。
今回の楽曲は、提出する前から自分にとってもお気に入りの楽曲でした。

 


Q: さて、もともと作曲家(もしくはプロのミュージシャン)を目指したきっかけは何でしょうか?

A: 10歳でギターを習い始めて、14歳あたりでなんとなく曲作りを始めていました。その頃から自然と、
自作の音楽を多くの人に聴いてもらいたいと思っていましたね。
バンド活動を始めたのもこの頃です。

 


Q: 作曲家として、普段心掛けている事、ルーティーン等は御座いますか?

A: ルーティーンではないんですが、シャワーを浴びている時なんかはアイデアが浮かびやすいです。
リラックスしているし、自分にとってちょうどいいノイズなのかもしれません。
あとはある程度楽曲の制作が進んだら、いったんその曲と距離を置くようにしています。
できれば1日、締切まで余裕がなければ数時間でも。
没頭してその曲に入り込んでる時って、冷静な判断がしづらいですよね。
自分の感覚を信じて作るけど、どこかでは客観的になれる時間をつくる。
これは必ずやるようにしています。

 


Q: 影響を受けた作曲家はいらっしゃいますか?
 もしくは、この作曲家は「凄いな!」「勉強になるな~!」といった方はいらっしゃいますか?

A: 元々バンドマンだった自分が作曲家になろうと思ったのは、杉山勝彦さん作曲の楽曲を聴いたことがきっかけでした。
乃木坂46の「サヨナラの意味」や、それこそ「きっかけ」などですね。
それまで女性アイドルグループの楽曲をちゃんと聴いたことがなかったんですが、なんて美しい、心を打つメロディなんだろうと。
こんな曲を作って提供してみたい!と思いました。
あとはフラン・ヒーリィやジェフ・リン、ラディカル・フェイスなどにも作曲家として影響を受けています。

 


Q: 最近はどんなタイプ・ジャンルの音楽を聴いていますか?

A: 研究も兼ねて、最近はディーバ系のR&Bやシティポップをよく聴いています。
あとは90sのJ-POPも。CHAGE&ASKAの「LOVE SONG」をこの間久々に聴いて、素晴らしすぎて打ちのめされました(笑)

 


Q: ご自分の中で、これまでで最高のアーティストを1人(1グループ)挙げるとしたら?

A: 難しい質問ですね!大体いつも60sならThe Beatles、70sならPink Floydとかって答えるんですが…The Beatlesと悩みつつ、
1つ挙げるならSigur Rosですね。

 


Q: 中でも「最高の1曲」を挙げるとしたら?

A: 「Staralfur」です。形容するに相応しい言葉が見つからないほど、素晴らしい曲です。

 


Q: 最近購入された楽器、機材、音楽関連グッズなど御座いますか?

またその中でお勧めなど御座いますでしょうか?

A: 近頃は機材等を買い足しすぎないように、Computer Music Japanのサイトをあまり見ないようにしています(笑)
なので最近購入したものではなく最早定番ですが、iZotope社のOzoneシリーズとNeutronシリーズは良い製品だと思います。
作業効率が格段に上がりました。僕が採用やキープが決まり出したのも、この2つのプラグインを使い始めてからです。

 


Q: 作曲家としての目標があればお聞かせ下さい。

A: おじいさんになっても曲を作り続けていることです。これから先どんな人生を送ろうとも、
曲を作ることだけはずっとやっていきます。

 


Q: いつか作曲を提供してみたいアーティストはいらっしゃいますか?

A: 以前けやき坂46、欅坂46とそれぞれ提供させていただいたんですが、改名後の日向坂46と櫻坂46へも提供したいという想いは持っています。
何度もライブで披露される曲を作りたいですね!

 


Q: 最後にプロの作曲家を目指している方にメッセージをお願い致します。

A: 自分の得意を突きつめて、どんどん伸ばしてほしいなと思います。その為には色んなジャンルの音楽を聴いたり、
トレンドを聴いたりする必要もあると思うのですが、まず自分の強みを見極めて活かしていく事はとても大事で。
あくまで僕の経験上の話ではあるんですが、初めの頃に採用やキープになったのは自分の得意ジャンルばかりでした。
そこから少しずつ幅を広げていって、段々と色んなタイプの曲でもレスポンスを貰えるようになってきたんですよね。
色々語りましたが……僕もまだまだこれからの人間なので、一緒に切磋琢磨していきましょう!

 

– 嶋田啓介さん、インタビュー有難うございました! –


T&E Corporationでは、今後も嶋田さんの様な素晴らしい作曲家が活躍出来る環境を提供出来る様尽力して参ります。

また、T&E Corporationでは、作詞家、作曲家を真剣に目指している方を募集しております。

未来の名曲を生み出す力をお待ちしております!