作詞家 漆野淳哉 コラム Vol.021「作詞のピラミッド」
みなさん、こんにちは。 毎回、思いつくままに好き勝手なことを書かせていただいていますが、 今回もそんな感じで、テーマは、作詞のピラミッドについてです。
ちなみにですが、「作詞のピラミッド」という言葉をググってみましたが、 ヒットしなかったので、もしかしたら、本邦初になるかもです。
さて、前回作詞をするのに大切な「経験値」について、 話をさせていただきましたが、もっと大事なものがあるんです。
それは、作詞に限らず、特に作曲や編曲をする場合には、 もっと大事かもですが、それは何かというと、センスなんです。
このコラムの最初のほうで、 作詞に理論なんていらない、みたいな乱暴なことを申し上げたと思います。 ま、理論は、苦手で好きではないのもありますが、 理詰めで書いた作品は、きっとつまらないのではないかと、思っています。
そして、理論よりも、100倍大事なのが、センスなのではないかと思います。
理論は、学べるかもしれませんが、 センスは、学ぶというよりは、もともと身についているもの、 あるいは、後から身につけたもので、 どんなに理路整然とした頭脳を持っていたとしても、 センスがよくないと、いい歌詞は、書けないのではないかと、信じています。
ピラミッドのような正三角形を思い描いて下さい。 3つの角があります。 それぞれを角というよりは、頂点と考えて、 それぞれの頂点には、「センス」、「経験値」、 そして「愛」という3つのキーワードを置けば、 作詞のピラミッドが完成します。 センスは、もともと身についているもの、 あるいは、後から身につけたもの、と言いましたように、 磨けば磨くほど光るので、希望が持てます。 初期のコラムで、叡智だったか、英知だったか、 どっちの漢字を使ったのか忘れましたが、それが鍵だったりしますが、 経験値と置き換えてもいいと思います。
もしも、ご自分の書いた歌詞に、何か足りない、と思った時は、 この作詞のピラミッドを思いだしていただければと思います。
さて、ここで問題です。 ピラミッドを漢字で書いてみてください。
あっさり、書ける人は、 英知とセンスがあるかもです。
というわけで、 今日は、このヘソで。
それではまた。
漆野淳哉
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作詞家 漆野淳哉 コラム Vol.022 「ちょいワル歌詞のすすめ」
みなさん、こんにちは。 いやあ、ついこの間まで夏だと思っていたら、もう11月になって、 まったく、時が経つのは、新幹線よりも早い気がします。
ちなみに、新幹線は秒速83mくらいですが、 地球の公転速度は、秒速30kmくらいですから、早い訳です。
11月は、Novemberで、ラテン語で第9の月。 余談ですが、以前書いた歌詞の1番にRememberという単語を使ったので、 2番では、韻を踏ませようと、Novemberと書いたことがありましたが、 なんで、Novemberなの? という感じになって、ボツになったことがありました。>< でも、その歌い手さんの誕生月で、11月にBirthday Liveがあったので、 Novemberでもいいかなと思ったんですが、そこまで説明するのもなんなんで、 別の単語で、軽く逃げたりしました。。。
さて、今回は、「ちょいワル歌詞のすすめ」です。 いつの時代もそうだと思いますが、 なぜか、真面目な優等生よりも、ちょっと不良っぽい男の子のほうが、 モテたりする訳ですが、作詞についても同じようなことが言えると思います。
1~2年くらい、みっちり作詞コンペとかに参加していたら、 誰でも上手くなって、そこそこ優等生クラスの歌詞が書けるようになる訳ですが、 求められる歌詞というのは、そんな優等生の歌詞ではない場合が多いのではないかと思います。 なんだか荒削りだけど、妙にインパクトがあったり、行儀が悪いのに引っかかるような歌詞とか、 もしかしたら、そういう歌詞のほうが、求められているのではないかと強く思います。
もっと言ってしまうと、優等生は、時には、嫌われたりします。 中学校の時の生徒会長がそんな感じでした。 ま、それは置いといて、私も、かつて、優等生の歌詞を書いていたことがありましたが、 一度、壊しちゃったほうがいいと思います。今でも、私の中には優等生がいますが、 あんまり出しゃばらないように、コントロールしたりしています。
なので、一度、自分が書いた歌詞が、 優等生な歌詞になっていないかどうか、チェシクしてみるといいと思います。 自分で、上手いなぁ~と自画自賛したくなるような歌詞は、特に注意です。
求められているのは、上手い歌詞よりも、なんだかわからないけど、 ワクワクするような、ドキドキするような、あるいは型破りな歌詞だったりします。
というわけで、今日も私の独断な感じになってしまいましたが、 「ちょいワル歌詞のすすめ」でした。
それでは、今日は、このヘソで。
漆野淳哉