T&E Corporationコラム 2023年4月28日

 

■絶対音感と相対音感

絶対音感とは、ある音を聴いた時にその音がどの高さなのか正確にわかる能力の事を言います。
例えば、ピアノなどで「ド」の音を弾くと、その音が「ド」に聴こえるというものです。
また、楽器の音でなくても、グラスを叩いた時の音がどの音階の音かを判断する事も出来ます。
逆に、相対音感とは、その音がどの高さの音かは正確に分からないものの、ある音を起点として、高いか低いかを判断出来る能力で、ほぼ大体の人が持っている能力となります。
いわゆる「音痴」と呼ばれる人がいますが、これは音感が単に少し悪い場合と、音感を認知する能力はあるのに、歌うと正確な音程を取れない場合があります。
故に、絶対音感があるにも関わらず音痴という事もありうる訳です。
また、グラスの音や、世の中の様々な音にも音階は存在しますが、微妙に音が正確でない、いわゆるチューニングがあっていない音程といいうものが世の中に存在します。
絶対音感を持っている人は、そういう少しチューニングのずれた音に居心地の悪さを感じる方が多いようです。
では、作曲家になる為には、絶対音感は必要でしょうか。
実際、プロの作曲家で絶対音感が無い方は沢山おります。
絶対音感がある事と作曲の能力に因果関係は認められないと言ってよいかと思います。
ただ、手元に楽器が無い場合に、絶対音感があれば、非常に便利であることは確かです。
ただ、絶対音感の無い人でも、楽器が無い状態で、頭で浮かんだメロディをキーC(ハ長調)で楽譜にすることが出来る人がいるので、余程転調が多い曲や、トナリティの無い音楽でない限り困らない事が多いです。
因みに、ビートルズの「Strawberry Fields Forever (ストロベリー・フィールズ・フォーエバー)」という楽曲がありますが、この楽曲は曲の始まりと終わりでキーが違います。
これはキーの違うテイクをテープの回転数を変えて?つなぎ合わせてい様です。
絶対音感のあるあなたは、どのように感じてますでしょうか。

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■作詞家はミュージシャン?

作詞家を志す方としては、文章に関する勉強は必須項目だと思います。

正しい日本語表現は元より、語彙や文化的知識、歴史や社会情勢など、
ありとあらゆる情報が、作詞をする上で助けとなるかと思います。

ただ、どんなに素晴らしい表現や、心を打つフレーズがあったとしても、
メロディとの相性が良くないと良い歌詞に聴こえてきません。

逆に、何の変哲もない易しい言葉でもメロディと相まって素晴らしい歌として、
素晴らしい歌詞としてリスナーに届く場合もあります。

特に、コンペなど作曲が先に合ってそれに言葉を乗せるという作業、いわゆる「曲先」が主流の昨今では尚更メロディとのマッチングが必須となります。


歌詞にはストーリーがありますが、小説や脚本とはまた違った切り口であり、
いわゆる「物書き」という前に「ミュージシャン」だという意識が必要なのでは
ないでしょうか。

それ故、シンガーソングライターや、演奏者が書く作詞はメロディの乗りが良い
場合が多いです。

楽器をあまり弾かない方や、作曲が出来ない方なども、出来ればチャレンジして
欲しいですが、それが厳しい方はなるべく音楽に触れる機会が大いに越した事はありません。


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■作詞コンペの心得 ・ruby(ルビ)

ルビとは、いわゆる振り仮名の事ですが、作詞コンペで提出する際に、
例えばワードを使ったとします。

その際、ルビを使うとワードのバージョンの違い等で、他の人が開く時に
文字化けを起こしてしまう事があります。

提出先であるクライアントが開く時にそういう事が無い様に、ルビは極力避ける事をお勧めします。

振り仮名を入れたい時には、()カッコを使用した方が良いかと思います。

同様に、アンダーラインなども変換ミスの恐れがあるので避けた方が良いかと思います。

また、さし絵的に画像を挿入するなど、少しサービス精神的に行う事で、段落が妙な形に変換されて
しまう事もあるので、気を付けましょう。

文字化け防止などの防止で一番確実なのは、PDFに変換してしまう事ですが、クライアントによっては、PDFより、ワードを好む場合がありますので、その時々で対処が必要ですね。


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■楽曲コンペの心得 ・データファイル

楽曲コンペで作品を提出す際、かねてより殆どの場合がmp3での提出が主流となっております。

ちょっとでも良い音で聴いて欲しいので、wavで提出したいというのは作家の心情かも知れませんが、クライアント側で楽曲をダウンロードや送受信、管理の際にwavだと重たいので、mp3が重宝されます。

またデータ名の文字化けにも注意が必要ですね。

Macとwindowsでのやり取りで文字化けは発生しやすいです。

特に、Mac→windowsの場合が起こりやすいので、指定のない限り、ファイル名を英字にした方が安全かも知れません。

比較的に音楽業界はMacユーザーが多いので、windowsユーザーは比較的気にしなくて良いかも知れません。

また、Zipにまとめた途端、Zipファイル名は文字化けしないのに、Zip内のデータが化けてしまっている事があります。

その他、ファイル名に所属事務所の記載が無いとクライアント側がどこの作家か分からなくなってしまう事がある様なので、こちらも注意したい点ですね。


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