漆野淳哉 コラム Vol.096【名もない鳥】

みなさん、こんにちは。

春になっても、あんまりお天気のいい日が少ないような気がしますが、

昨日は、お天気もまあまあで、ムクドリと遊びました。

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かくれんぼが得意です。

ムクドリというより、無垢鳥です。

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先週から今も続いていますが、不幸にして、また地震が起きてしまいました。

この度の熊本県を震源とする地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを

申し上げますとともに、被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

先日、テレビをつけたら、政治家や某局のアナウンサーが、

色のついた羽根を胸につけていました。

子供の頃のことなので、記憶はさだかではありませんが、

学校で、半ば強制的に募金があったように思います。

募金をすると、胸に羽根をつけてもらう訳ですが、私はそれが嫌でした。

一番の理由は、それが鳥の羽根を毟り取ったものだからです。

不自然な色で着色しているのも気に入りませんでした。

そして、もうひとつの理由は、いかにも私は募金しましたみたいな、

今で言うところのドヤ顔のような感じが、なんとなく偽善者っぽく感じたのかも

しれません。もう時代もすっかり変わっているので、目覚めている人も多く、

たとえ募金はしても、羽根はいりません、という人が、もしかしたら、

今は多いのではないかと察しています。

何の募金なのかは忘れましたが、街でひつこく募金を迫られたこともあります。

その時、この人、こんなに熱心に募金を迫るのなら、その時間とエネルギーで、

バイトでもして、そのお金を自分で寄付すればいいのにと思いました。

誰かを助けたいという思いがあるのなら、人を巻き添いにしないで、

自分で働いて、そのお金を寄付すればいいだけの話なんですが。

なんていいますか、募金と寄付の違いです。

誰かを助けたいと思っている人は、募金ではなく、人知れず、

寄付をしていることを知っています。

東日本大震災の時、何かをしたい、そんな思いから、闇雲に募金をした人も、

多かったと思います。しかし、今ではで多くの人が、目を覚まして、

義援金や募金のカラクリに気づき始めているのではないかと思います。

そんな中、高須院長の行動力や清水国明さんの勇気に敬意を表したいと思います。

かくいう私も、東日本大震災の時に、歌を作って応援しようなどと

浅はかなことを考えました。しかし、被災者の人たちにとって、必要なのは、

歌なんかではなく、水や食料であり、トイレットペーパーであり、

普段なくてはならない生活必需品だったり、現場での労働力です。

「しない善より、する偽善」という言葉があります。

たとえ動機が不純でも、なんにもしないよりは、ということですが、

311の時、チャリティソングを作って配信し、その売り上げを寄付しました。

なんていいますか、上記のように、誰かを助けたいと思ったら、歌を作るなど、

まわりくどいことをしないで、貯金や働いて得たお金から寄付をすれば

いい訳なので、矛盾しています。

突き詰めると、誰かを助けたいのか、歌を作りたいのか、

そういう意味では、偽善者なのではないかと思えてきました。

しかし、歌を作りながら、純粋な気持ちで協力してくれた方々もいて、

やってよかったという気持ちが強いです。

誰だって、他人を助けられるほど、生活に余裕がないのが現実で、

そんな中で、働いて得たお金から寄付金を捻出するよりは、

自分の好きなことをやって、そこから得られたものを寄付するのなら、

苦しくもなく、むしろ気持ちよく寄付できるのではないかというのが、

本音だと思います。

また、歌を聞いてくれる人も、1150円を払って聞いてくれる訳で、

その人にとっても、ただ歌を聞くだけではなく、

そのお金が困っている人のためになるというおまけがつくので、

こういう形での寄付というのもあっていいのではないかと思います。

歌を作って配信するというのは、ある意味、自己満足だと思います。

しかし、音楽というのは、究極の自己満足ではないかと思っています。

また、そうあるべきだとも思います。

どうなんでしょう? 売りたいから作る、でもいいですが、

もともとは、作りたいから作る、好きだから作るはずのものだと思います。

ま、ともかく、チャリティソングには、「しない善より、する偽善」という

テーマがつきまとうかもでますが、誰になんと思われようとも、

仕方なくやっている訳では全然ないので、もっと多くの人に歌を聞いていただき、

非力ながら、少しでも困っている人のためになればと思っています。

長くなって恐縮ですが、

最後に「名もない星」という歌の2番の歌詞を載せさせていただきます。

311の際に作った歌で、現在もiTunes storeで配信中です。

よかったら、聞いていただければと思います。

それでは、今日はこのへんで。

巣から落ちては

生きてはゆけなくて 

飛べない雛鳥 

そっと目を閉じた

辛い出来事

なくならないけれど 

小さな命も

必死に生きてる  

まだ出逢えずにいる笑顔 

この世界の隅で きっと

待ってる人がいる 

遠い街で涙を流してる人 

すぐ近くで泣いてる人に  

できることがあるなら 

ためらわないで 

一歩前へ歩んでみよう 

微笑みから始まる 

新しい絆が芽生える 

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