はじめまして。
作曲活動をしております入江徹と申します。
先日、「傘はいらない」という曲がNMB48さんに採用されましたので、その曲について触れようと思います。
このコラムを読まれている皆様は、おそらく多くの方がコンペに参加し始めて間もない方々かと思いますので、それを前提に書かせて頂きます。
「傘はいらない」が採用されたとき、これまで多数提出しているのにそれらが採用されず、なぜこの曲が採用されたのかを自分なりに考えました。この曲のデモの何が良かったのでしょうか? 最初に思い当たる最も大きな違いは「イントロ」です。
「イントロはとても大事」だという事は重々わかっていたつもりですが、自分の場合、最後に考えるので時間の都合上、どこか適当な感じになってしまいがちでした。 この曲もイントロを最後に考えましたが、過去のものと比較してもたまたま耳に残る良いイントロが完成し、デモのイントロのコード進行やフレーズがそのまま採用されていました。
次に良かったのは「仮歌」です。
男性アーチストの場合は自分で歌って提出していますが、女性アーチストの場合、何人かお世話になっている女性シンガーにお願いしています。この曲のデモを歌ってくれた方はとてもいい歌い手さんで、改めて仮歌の大切さを実感しました。音程だけでなく、言葉の発音の仕方にもこだわり、曲の良さを上手く伝えてくれたのではないかと思います。
最後に良かった点をあげるとすれば「サイズ」です。
この曲は大サビが無く、ワンコーラスだけのものを提出しました。時間で言うと1分37秒です。聴き手がお腹いっぱいになる前に終わってしまう手法ですね。この短さも良かったのではないかと思います。
あまり秘策というものではなかったかもしれませんが、何かのお役に立てれば幸いです。
最後までお読み頂きどうも有難うござ
いました。
———————————————
作詞家 森田孝太 コラム 「タイミングはハズせない」
皆様、はじめまして。
T&E Corporationで作詞家として活動しています、森田孝太と申します。
小心者の僕がコラムを初めて書かせて貰うことになり 最初にやったこと…
「他の方々がどんなことを書いているんだろう…?」 のチェックな訳でして…
改めて読んでいると「なるほど~」とか「やっぱり~」とか 普通に読みふけっていました。
こんな大層な内容を書けるのかと不安もありますが 少しでもどなたかの参考になればと思いつつ 僕なりの言葉で書かせて貰いますので、お付き合い頂ければと思います。
さて、前置きが長くなりましたが「タイミング」の話。
もともと作曲コンペ用に仮歌を歌っていた経験もあり 歌詞を書く上で意識しているのはメロディーとの「ハマり」なんです。
もちろんストーリー性だったり、共感出来るワードだったり キラーフレーズと言われるキメ台詞的なモノなんかも 重要なファクター(要素)であることは忘れちゃイケませんが…
完成した楽曲を歌うアーティストさん それにお金を出して聴いて下さる人 曲を気に入ってカラオケで歌って下さる人 様々な方々が『聴きやすく、歌いやすい』ようにするためには 「ハマり」と言うのは一つ大切にしなきゃいけないんじゃないかと 思っているんです。
そして何より… 作品として世に出すために通らなきゃいけない関門…。
そう、コンペを通るためには 「耳に残る」ことが前提になってくると思うのです。 先日リリースされましたZweiさんの“約束のオーグメント” 疾走感あふれる、カッコいいロックな楽曲…。
速いんです! とにかく速い!! 何だか色んなモノがハイスピードで通り過ぎて行く… 「これは難関だぞ…」と思いました、正直。
そしてここで突然ですが「タイミング」になってくるのです。
音源を聴いていて、自分なりに「ココだ!!」と思った「タイミング」に ジャストな言葉をバチンと当てる。 誤解が無いように言うと、その箇所以外を蔑ろにする訳ではないです。 そこに至るまでの流れも曲と詞に一体感を持たせつつ 溜まったエネルギーを一気に弾けさせるイメージ。
こういった感じのプロセスを積み重ねて行き 楽曲に歌詞を馴染ませていく様な感覚。 かなり抽象的ですけど、コレが一つ意識しているコトなんです。
「ハマり」と「タイミング」がマッチした時に「耳に残る」 歌詞に限らず様々な「タイミング が上手く噛み合うと 物事はスムーズに進むんだろうなと思っているので 見逃さないようにしたいですね。
といった感じで あくまでも持論ではありますが、「タイミング」について書かせて頂きました!
前述した通り、参考程度までに見て頂ければ幸いです。
長々とお付き合い下さいまして、ありがとうございました!!
一番ハズせないタイミングは〆切
森田孝太